安全書類に出てくるリスクアセスメントってどういうこと?
リスクアセスメントについて解説していきます。
リスクアセスメントとはリスクマネジメント中の一部のプロセスです。
リスクアセスメントには2つの意味が有ります。
2つ意味のリスクアセスメント
リスクアセスメントには広義と狭義の2つの意味が有ります。
広義なリスクアセスメントとは危険な事・物を特定し、
その危険度を判定(確定)した後に、危険を回避するための
対策を考える事を指します。
狭義のリスクアセスメントは広義のリスクアセスメントの
「危険度の判定(確定)」を指します。
現場には潜在的な危険性又は有害性が潜んでおり、
常に労働災害が発生する可能性があります。
リスクアセスメントは、そうした可能性を調査し
除去、低減するため手法のことです。
具体的な手順
実際に安全書類用のリスクアセスメントを作成する手順は次の通りです。
1
まず実際の作業内容や現場の状況から
「危険な事が起こりやすい作業」や「危険な状況」を洗い出します。
2
洗い出した状況より、どのような事故の可能性が
あるかを分析します。
3
3どのように対応すれば安全に作業できるかを
検討しまとめます(危険性を取り除けない場合は、
許容できる範囲まで危険性を下げる対策を行います)。
事前に安全書類へ「リスクアセスメント」の検討結果を
記載しておく事で安全を確保する事を目指しています。
実際の例…
建設現場には様々なリスク(危険)が潜んでいます。
例えばグラインダーのあやまった取り扱いにより
砥石(といし)による死亡、重症災害や
手すりがついていないための高所からの落下、
喚起不十分な状態での有機溶剤作業での意識喪失など
たくさんのリスク(危険)が潜んでいます。
全産業の死亡災害のうち1/3がなんと建設現場での事故、
災害です。
こうした事故を一つでも減らせるように徹底して
建設現場での事故となりえるリスクを洗い出し、
検討することが建設現場でのリスクアセスメントです。
なぜ検討するのか?
建設現場でのリスクを検討する目的は、
危険を労働者一人一人で共有できるからです。
具体的には現場でのリスクを洗い出し、対応措置をする
優先順位をみんなで把握することができます。
リスクアセスメントは現場でのリスクを共有できるだけでなく、
実際労働災害が発生した場合、即座に動けるという点が最大の
メリットです。
ただ、このように詳細なリスクアセスメントを作成しても
実際の現場で周知されていなければ重大な事故が起こる
可能性があります。
事故が起こってから後悔しないためにもリスクアセスメントの
目的や意味を周知し関係者全員で取り組む事が必要です。
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